阪神×巨人「伝統の一戦」とは？由来やいつから？うざいや通算成績まで解説

阪神×巨人――「伝統の一戦」と聞くと、胸がざわつくG党の方も多いと思います。

80年以上続く日本プロ野球の歴史のなかで、巨人と阪神が担ってきた役割は、たしかに“球史級”です。

　球団創設の時期も古く、東京ドームと甲子園という日本を代表する球場を本拠地にしてきた、いわば“看板同士”のカード。それ自体は、歴史としては変わりません。

ただ、G党目線で正直に言うと、こんな違和感もあります。

歴史の長さはほぼ同じでも、通算成績や優勝回数になると、巨人と阪神の差はかなり大きい。巨

　人はカープや中日、ヤクルトからも徹底的にライバル視され、「一番嫌われている球団」と言ってもいい存在です。それなのに、「伝統の一戦＝阪神戦」とだけ特別扱いされるのは本当に正しいのか――ここにモヤッとするG党も少なくないはずです。

実際、とある番組で巨人OBの岡崎さんが、

「優勝回数だけ見れば、なんで阪神が“特別なライバル”なのか分からない」

という趣旨の本音を漏らし、それに対して阪神側の川藤さんが、

「長嶋さんや王さんが、阪神戦をどれだけ大切にしてきたか分かってないだろ」

と返していた場面がありました。 G党の感覚からすると岡崎さんの言い分はよく分かる一方で、川藤さんの指摘どおり、長嶋茂雄さんや王貞治さんが「阪神戦」に特別な重みを置いていたのもまた事実です。

セ・リーグ全体で見ても、優勝回数だけなら阪神は決して多い方ではありません。それなのに、なぜ「阪神 巨人 伝統の一戦」だけが別格扱いされるのか。しかも最近は「伝統の一戦 うざい」といった検索まで出てくる始末です。

この記事では、そんなG党ならではの違和感も含めて、

伝統の一戦の定義と由来は？ 他のプロ野球カードとの違いも解説

「伝統の一戦」とはどういう意味ですか？（定義）

「巨人の伝統の一戦」が特別視される主な理由は次の3つです。

• 歴史の長さと初期の覇権争い
• 東西対決（東京vs大阪）の象徴であること
• メディア露出の多さ

「伝統の一戦」とは、日本のプロ野球における読売ジャイアンツ（巨人）と阪神タイガースの公式戦を指す、最も歴史的で注目度の高い対戦カードの通称です。

　単なる試合ではなく、日本の野球文化、歴史、地域間のライバル意識が凝縮された特別な意味合いを持つカードとして位置づけられています。野球ファンにとっては、リーグ優勝争いとは別次元の、**「負けられない意地と意地のぶつかり合い」**として認識されています。

伝統の一戦の由来はいつから？

「伝統の一戦」の始まりは、日本プロ野球が発足した1936年（昭和11年）まで遡りますが、その背景には両球団の設立母体である「読売新聞社」と「阪神電気鉄道」の存在があります。

当時のプロ野球はまだフランチャイズ制が確立しておらず、人気を確固たるものにするため、興行として東西対抗という構図が積極的に売り込まれました。この流れの中で、東の最強チームとして巨人が、西の最強チームとして阪神が位置づけられました。

特に、初代日本一を決定する戦いでは、巨人の沢村栄治投手（後に沢村賞の由来となる大投手）と、阪神の景浦將選手（「マンガあぶさん」のモデルの一人としても知られる）という、両チームのレジェンドによる直接対決が実現し、大衆の熱狂を呼びました。

全国的な広報力を誇る読売新聞と、関西の交通・レジャー産業を担う阪神電鉄という、大資本がバックについた両チームの激突は、東京 vs. 大阪という日本の二大都市間のライバル関係をプロ野球の舞台で確立。

　この東西の二大勢力が激突するカードが、何年も継続されたことで、メディアが積極的に「伝統の一戦」として煽り、現代まで語り継がれる特別なカードとして定着していったのです。

「巨人の伝統の一戦」が特別視される理由

「伝統の一戦」という呼称は、元々は日本のプロ野球草創期から現在に至るまで、常に球界をリードし、人気を二分してきた両球団の歴史の重さから生まれたものです。

他のプロ野球のライバル対決と比較して特別視される主な理由は以下の通りです。

プロ野球ファンがイメージする「伝統の一戦（巨人阪神戦）」の特徴

東京ドームでも甲子園でも、試合開始前から球場全体が独特の緊張感と興奮に包まれます。阪神OBの証言などから、このカードで巨人に勝った際には特別ボーナスが支給されるケースがあったとも言われており、選手の気合の入り方も別格です。

阪神 巨人 伝統の一戦 はなぜここまで特別視されるのか

今日は東京ドームで「伝統の一戦」巨人VS阪神を観戦しています( ☆∀☆) pic.twitter.com/E30HmUTMuo

— 幸海あゆほ (@yukimi_ayuho) August 9, 2018

巨人と阪神の伝統の一戦はいつですか？初対戦の年と背景

巨人と阪神の初対戦は、プロ野球が発足した翌年の**1936年（昭和11年）**に遡ります。当時のチーム名は、巨人が「東京巨人軍」、阪神が「大阪タイガース」でした。

この両チームは、日本にプロ野球リーグを根付かせる上で中心的な役割を果たしました。特に、当時の人気と実力を二分する存在だったため、リーグ戦の最も重要なカードとして扱われ、戦前から「伝統」が築かれていったのです。

なぜ阪神 巨人 は「永遠のライバル」と言われるのか

両チームが「永遠のライバル」と呼ばれる最大の理由は、単なる勝敗を超えた文化的・歴史的な背景にあります。

阪神 巨人 仲悪い？それとも仲良し？ライバル関係のリアル

球団やファンレベルでは激しいライバル意識があり、「仲が悪い」と言われることがありますが、選手間の関係は非常に良好です。

村山vs長嶋、江夏vs王、江川vs掛布――選手同士の名勝負が「伝統の一戦」を作った

「伝統の一戦」が特別視される理由のひとつが、世代ごとに語り継がれる“1対1の名勝負”があることです。
巨人vs阪神というチーム同士の対戦でありながら、その裏には必ず「エースと4番」「看板同士」のドラマがありました。

村山実 vs 長嶋茂雄――天覧試合と1500・2000奪三振

1959年の天覧試合で、阪神のエース村山実が、9回裏に長嶋茂雄にサヨナラ本塁打を浴びたシーンは、伝統の一戦を象徴する場面として今も語り継がれています。

そこから村山は「長嶋を抑えること」を自らの宿命のように意識するようになり、
通算1500奪三振・2000奪三振という節目の三振を、いずれも長嶋から奪ったと言われています。

• 長嶋の通算本塁打：444本
• 村山の通算勝利：222勝

という“数字のシンクロ”まで含めて、「村山vs長嶋」は伝統の一戦の原点ともいえるライバル関係です。

江夏豊 vs 王貞治――シーズン奪三振記録を王から奪った左腕

1968年9月17日・甲子園での阪神vs巨人4連戦は、「低迷していた伝統の巨神戦をよみがえらせた」と言われるシリーズでした。

この中で、阪神の左腕・江夏豊は、当時のシーズン奪三振記録を、
あえて巨人の4番・王貞治から奪うと公言。その通り、王から三振を奪って新記録を達成します。

江夏自身も「自分のライバルは王」と意識し、村山からも「俺のライバルは長嶋、お前は王だ」と言われていたというエピソードが残っています。

「王vs江夏」は、ON時代後半の伝統の一戦を象徴する、左腕と世界のホームラン王の物語でした。

江川卓 vs 掛布雅之――昭和後期の“スター同士”の対決

1970〜80年代後半になると、「伝統の一戦」を彩ったのは巨人のエース江川卓と、阪神の4番・掛布雅之の対決です。

2人は9年間で55試合・185打席も対戦し、その中で掛布は江川から14本塁打。
「江川 vs 掛布」は、昭和後期のプロ野球ファンにとって、巨人×阪神と聞いて真っ先に思い浮かぶ名勝負のひとつになりました。

掛布本人もインタビューの中で、

「長嶋さんと村山さん、王さんと江夏さんがそうだったように、
伝統の一戦には“名勝負”と呼ばれる対決があった。
江川という宿命のライバルがいてくれて幸せだった」

と語っており、江川vs掛布の対決もまた、伝統の一戦の一部として自覚されていることがわかります。

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村山vs長嶋、江夏vs王、江川vs掛布――こうした「エースと4番の1対1のドラマ」が、世代ごとに上書きされてきたことこそ、
巨人と阪神の対戦が「ただのカード」ではなく、「伝統の一戦」として語り継がれてきた大きな理由のひとつと言えるでしょう。

ちなみに、巨人の中には坂本勇人選手や岡本和真選手をはじめ、「子どもの頃は阪神ファンだった」という“元虎党”の選手も少なくありません。
そうしたエピソードだけをまとめたネタ記事もありますので、気になる方は
「巨人選手 阪神ファン 多すぎ？坂本勇人・岡本和真ら“元虎党”エピソードまとめ【2025年版】」
もあわせてどうぞ。

伝統の一戦は「うざい」のか？そう言われる理由と野球ファンの本音

なぜ「伝統の一戦 うざい」と検索されるのか

インターネット上では「伝統の一戦 うざい」というネガティブな検索キーワードも見られます。主な理由は、他の10球団のファンからの**「メディアの偏重報道」**に対する不満です。

G党としても、「伝統の一戦」という言葉そのものは嫌いではないけれど、
“阪神戦だけが巨人の特別な試合かのように扱われる”空気には、正直違和感があります。

「巨人のライバルは阪神だけじゃない」という他球団ファンの視点

ここが、まさに「うざい」と言われる一番大きなポイントだと思います。

G党目線で冷静に振り返ると、巨人の“ライバル物語”は阪神だけではありません。

中日ファン、カープファン、スワローズファンにとっては、

「うちもずっと巨人とやり合ってきたのに、なんで阪神だけ“永遠のライバル”なんだ？」

という感情があるのは自然です。
G党としても、10.8の中日戦や、広島との80年代の激しい優勝争い、東京ダービーとしてのヤクルト戦を思い出すと、

「巨人のライバルは阪神だけじゃないだろ」

という気持ちは、すごくよく分かります。

だからこそ、テレビや新聞、公式のキャンペーンで「伝統の一戦＝巨人vs阪神」だけが何度も強調されると、他球団ファンだけでなく、
一部のG党からも「ちょっと阪神戦を持ち上げすぎでは？」という“うざさ”が生まれてしまうのです。

メディアの煽り方が「うざい」と感じられるポイント

もうひとつの要因は、メディアの演出の仕方です。

• 毎年のように使われる「宿命の対決」「永遠のライバル」「球界最大の因縁」
• 勝敗以上に、“物語”を作りにいきすぎる演出
• どんなカードでも「伝統の一戦だから」の一言でまとめてしまう雑さ

こうした演出は、昭和〜平成初期の野球中継の空気感を引きずっていて、
SNSでリアルタイムに情報を追う世代には、少し“古臭く”“押しつけがましく”感じられます。

それでも伝統の一戦が野球ファンに愛され続ける理由

とはいえ、「うざい」と感じる部分がありながらも、伝統の一戦が特別なカードであることもまた事実です。

• 甲子園や東京ドームが満員になりやすく、球場の熱気が別格
• 選手・OBが阪神戦を特別視してきた歴史（長嶋さんや王さんが阪神戦を“格別”と語ってきたエピソード）
• 関西と関東、それぞれのプライドがぶつかり合う独特の雰囲気

G党としては、

「巨人には中日や広島、ヤクルトとの“もうひとつの伝統の一戦”もある」

という本音を抱えつつも、
阪神とのカードが日本の野球文化のなかで特別な位置を占めてきたことも否定できません。

だからこそ、「伝統の一戦 うざい」という検索の裏には、

• 阪神だけを“特別扱いしすぎ”ではないか
• 巨人と他球団の歴史も、ちゃんと語ってほしい

という、野球ファン全体の“もったいなさ”に近い感情があるのではないか――そう感じています。

巨人ファンと阪神ファンどっちのファンが多い？という素朴な疑問

一般的には、ファン人口の総数では巨人が、熱狂的なファン（コアファン）の密度では阪神が優勢と言われることが多いです。

• 巨人ファン: 関東を中心に全国的な広がりを持ち、プロ野球＝巨人と認識する世代も多く、ライト層を含めたファン総数は依然として多いです。
• 阪神ファン: 関西圏において圧倒的な地域密着度と熱狂度を誇ります。「生活の一部」としてタイガースを応援する文化が根付いており、ホームゲーム、ビジターゲーム問わずその熱量は群を抜いています。

関東と関西で違う「プロ野球ファンの景色」と応援スタイル

地域	主な応援スタイル	特徴
関東	巨人、または地元セ・パ球団	巨人は老若男女に広く浸透。他球団特徴：巨人は老若男女に広く浸透。他球団ファンも多く、スタイルは多様
関西	阪ほぼ阪神一色	阪神の勝敗が街のムードを左右するほど。「打倒巨人」の意識が強い

この地域性の違いこそが、伝統の一戦の面白さを生み出す土壌となっています。

ファン文化が「伝統の一戦」の価値をどう押し上げてきたのか

両球団のファンは、時に球場外でも激しい議論を交わすほど、互いを意識し合っています。

　この強烈なライバル意識と、チームへの献身的な応援文化が、メディアの報道や球団の思惑を超えて、「伝統の一戦」を日本野球界最大のイベントとして押し上げてきました。ファン自身が、この特別なカードの「伝統」を日々作り続けていると言えるでしょう。

それでも伝統の一戦が野球ファンに愛され続ける理由

「うざい」という声がある一方で、伝統の一戦が愛され続けるのは、以下の魅力があるからです。

1. 真剣勝負の質: リーグ優勝を左右する大一番でなくても、両チームともこのカードに懸ける気持ちは別格であり、自然とレベルの高い、緊迫した試合展開になりやすいです。
2. 歴史の重み: どんなに新しいファンが増えても、過去の名勝負や選手の因縁が試合の背景に見え隠れするため、深みのある観戦体験ができます。
3. 球場の一体感: 満員の甲子園や東京ドームでの応援の迫力は、他のカードではなかなか味わえない特別な高揚感をもたらします。

伝統の一戦 通算成績：巨人と阪神の勝敗・勝率を数字で整理

（※2024年シーズン終了時点の数字に基づいた説明としています）

プロ野球発足から現在に至るまでの通算成績を見ると、巨人が大きく勝ち越しているのが実情です。

項目	巨人勝利数	阪神勝利数	引き分け	勝敗差（巨人から見て）	巨人の勝率
通算成績（1936年〜）	約1,420勝	約1,180勝	約100試合	約240勝差	約.546
総試合数	約2,700試合	–	–	–	–

このデータからも、長い歴史のほとんどで巨人が優位に立ってきたことがわかります。より詳細な情報は、NPB公式サイトの通算対戦成績データなどで確認できます。

1リーグ時代と2リーグ制以降、さらに直近シーズンの傾向

• 1リーグ時代（戦前〜1949年）： 巨人と阪神がほぼ一騎打ちで優勝を争い、非常に高い勝率で拮抗していました。
• 2リーグ制以降（1950年〜）： 巨人がV9時代を含め圧倒的な強さを見せ、この時期に大きく通算勝敗差を広げました。
• 直近シーズン（2010年代以降）： チーム力や戦略が多様化し、近年は阪神が優位に立つ年や、完全に五分五分の勝敗でシーズンを終えることが増え、より競争が激化しています。

まとめ：なぜ巨人vs阪神が“伝統の一戦”なのか、その本質

「伝統の一戦」の本質は、単純な勝敗数や一時のブームではありません。

それは、80年を超える長い歴史と、その中で生まれた数々の名勝負、スター選手たちの物語、そして東西のファンが持つ熱い感情の総体です。

長期的な通算成績は巨人が優勢でしたが、直近の2020年代に入り、阪神が優勢に転じたことで、このカードは再び拮抗し、新たな歴史を紡ぎ始めています。

数字を知ることで、どちらが勝った負けたという結果以上に、両チームが日本のプロ野球の創世期から積み上げてきた「時間の重み」が見えてくるはずです。これこそが、巨人vs阪神戦がこれからも「伝統の一戦」として愛され続ける理由でしょう。

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