プロ野球ファンの間でまことしやかに囁かれる「巨人ファンの他球団選手は大成する」というジンクス。 テレビ中継が全国区だった時代の影響もあり、現在の一線級選手の多くが幼少期に巨人のスター選手に憧れていたという事実は珍しくありません。
本記事では、単なる噂レベルではなく、本人による公言や具体的なエピソードが存在する「元・巨人ファン(あるいは現・巨人ファン)」の現役選手をまとめました。
結論:今すぐ知りたい「巨人ファン」の現役選手一覧(最短回答)
本人の口から明確に「巨人ファンだった」「ファンクラブに入っていた」などの発言がある、あるいは具体的な行動(実家訪問など)が確認されている選手たちです。
- 松本剛(巨人):2025年オフにFAで加入。「学生時代はG党」「松井秀喜ファン」を公言。
- 近藤大亮(巨人):オリックスから移籍時の入団会見で「小さい頃から巨人ファン」と明言。
- 菊池涼介(広島):江藤智選手を追いかけて実家まで行った熱狂的エピソードあり。
- 秋山翔吾(広島):西武時代、ファンへのイベントで「実は巨人ファンだった」と告白。
- 小園海斗(広島):侍ジャパンのプロフィール「将来の夢」欄に「ジャイアンツ」と記載。
- 桑原将志(DeNA):インタビューで「僕はジャイアンツファンでした」と発言。放送環境の影響も言及。
- 牧秀悟(DeNA):「地元は巨人戦しかやっていなかった」として自然とファンに。清原和博に憧れ。
- 中森俊介(ロッテ):球団公式インタビューで「母の影響で巨人ファン」と回答。上原浩治ファン。
- 佐藤隼輔(西武):「小さい頃は巨人ファン」「坂本勇人のユニフォームを持っていた」と発言。
- 富田蓮(阪神):幼少期から両親の影響で大の巨人ファン。清原、小笠原、クルーン等の名を挙げる。
- 菊池雄星(MLB):子供の頃、巨人のファンクラブ会員だった。
- 松井裕樹(MLB):高橋由伸に憧れ、少年時代は背番号24のユニフォームを着用。
- 藤浪晋太郎(MLB):本人が「小さい時はジャイアンツファンだった」と明言。
【有力】過去の報道やインタビューで言及がある選手
「球団ファン」というよりは「特定の巨人選手への強い憧れ」を公言しており、実質的に巨人戦を見て育ったと考えられる選手たちです。
- 大山悠輔(阪神):幼少期は松井秀喜、高橋由伸のファンだったと報道されている。
- 村上宗隆(ヤクルト):幼少期、高橋由伸のフォームを真似していたと語る。
- 山川穂高(ソフトバンク):松井秀喜への心酔ぶりを隠さず、ユニフォーム姿も披露。
- 森友哉(オリックス):捕手として阿部慎之助への強いリスペクトと憧れを公言。
- 古川侑利(ソフトバンク他):幼少期からの巨人ファンであることを明かしている。
- 中村奨成(広島):小林誠司(広陵高の先輩)への個人的な熱狂的ファンとして有名。
- 吉田輝星(オリックス):金足農業高時代、ドラフト前に巨人ファンであることを示唆する報道あり。
【現役選手詳細】エピソードで見る「巨人愛」の深層と根拠
なぜ彼らは「巨人ファン」認定されているのか。その背景にある、微笑ましくも熱いエピソードを紹介します。
広島・菊池涼介:「巨人ファン」を超えた「江藤智」への個人的執着
守備の名手・菊池涼介選手の場合、単なる球団ファンという枠を超えています。彼が心酔していたのは、広島から巨人にFA移籍した江藤智選手でした。
「江藤さんが広島からFAで巨人への移籍が決まった時に、江藤さんの実家にまで行ってボールにサインをしてもらった。するとボールに“ジャイアンツ”と書いてあって。“あぁ、本当に巨人に来るんだなァ”と実感しました」
巨人の選手になった江藤選手を追いかけてサインをもらいに行く行動力は、筋金入りのファンのそれです。

阪神・大山悠輔&DeNA・牧秀悟:主力打者たちが憧れた「巨人のスター」
セ・リーグのライバル球団で主軸を打つ選手たちも、その原点は巨人のスター選手にありました。
- 大山悠輔(阪神):タイガースの4番として活躍する彼ですが、幼少期は松井秀喜さんや高橋由伸さんのファンでした。北関東(茨城)出身ということもあり、自然と巨人のスター選手を見て育った世代です。
- 牧秀悟(DeNA):長野県出身の牧選手は、「地元はジャイアンツ戦しか放送されていなかった」と語り、自然と巨人ファンになったといいます。特に清原和博さんが好きだったと明かしています。
DeNA・桑原将志&西武・佐藤隼輔:環境とグッズが語る「G党」の過去
「ガッツマン」として知られる桑原選手や、若手投手たちも具体的なエピソードを持っています。
- 桑原将志(DeNA):インタビューで「僕はジャイアンツファンでした」と直球で回答。当時はテレビ中継が阪神戦か巨人戦中心だったことが影響していると語っています。
- 佐藤隼輔(西武):筑波大から入団した左腕は、「小さい頃は巨人ファンでした」と語り、好きだった選手に内海哲也投手を挙げています。また、坂本勇人選手のユニフォームを持っていたというエピソードもあり、筋金入りです。
- 富田蓮(阪神):岐阜出身の富田投手は、両親の影響で幼少期から「大の巨人ファン」。好きな選手として清原、小笠原、そして守護神クルーンの名前を挙げるなど、具体的な選手名からも当時の熱中ぶりがうかがえます。
広島・秋山翔吾・小園海斗:FA時の告白とプロフィールに書いた「将来の夢」
- 秋山翔吾:西武ライオンズ在籍時、イベントにて「実は巨人ファンでした」と告白。当時はFA権取得が近づいていた時期だったためファンをざわつかせましたが、「大丈夫です、3年契約したので」と笑いに変えて安心させました。
- 小園海斗:侍ジャパン選出時のアンケートにおいて、好きな球団欄に「読売」、好きな選手に「坂本勇人」、そして将来の夢に**「ジャイアンツでプレー」**と正直すぎる記載をし、ファンの間で大きな話題となりました。
ヤクルト・村上宗隆:高橋由伸のフォームを模倣した少年時代
「令和の三冠王」村上宗隆選手も、そのルーツには巨人の天才打者がいました。 彼は幼少期、テレビにかじりついて高橋由伸選手(元巨人監督)を見ていたと語っています。
「小さい頃、高橋由伸さんをすごく見ていて、足の上げ方とかめっちゃマネしていました」
左の強打者としての原風景に、東京ドームでアーチを描く背番号24の姿があったことは想像に難くありません。
ソフトバンク・山川穂高:松井秀喜ユニフォーム着用とスラッガーへの憧憬
山川穂高選手が憧れたのは、ゴジラこと松井秀喜さんです。 プロ入り後もその憧れは変わらず、プライベートで松井さんのユニフォームを着用した写真をSNS等で披露したこともあります。「ホームランバッター」としての理想像を、巨人の4番打者に重ねていたようです。
オリックス・森友哉:阿部慎之助へのリスペクトと捕手としての理想像
「打てる捕手」の代名詞である森友哉選手にとって、阿部慎之助選手(現巨人監督)は絶対的な目標でした。 大阪桐蔭高時代から強打の捕手として注目されていましたが、プロ入り後も阿部選手へのリスペクトを隠さず、打撃技術や捕手としての在り方について強い影響を受けていると言われています。
MLB・菊池雄星・松井裕樹:ファンクラブ会員証と背番号24へのこだわり
海を渡ったメジャーリーガーたちも、かつては東京ドームに夢中な少年でした。
- 菊池雄星:岩手県出身ですが、なんと巨人のファンクラブ会員でした。しかも「アルモンテやキャプラーが好きだった」と語るほど、助っ人外国人選手への造詣が深いマニアックなファンでした。
- 松井裕樹:神奈川県出身。ベイスターズジュニアの出身ですが、心はG党。高橋由伸選手の大ファンで、背番号24のユニフォームを着て応援に行っていたエピソードを明かしています。
その他・若手選手:ドラフト指名前のSNSやコメントに見る痕跡
SNSネイティブ世代の若手選手の場合、プロ入り前にTwitter(現X)やInstagramで巨人への応援コメントを残していたケースが散見されます。 特にドラフト会議前には、スポーツ紙などの取材で「意中の球団」として巨人の名前を挙げる高校生・大学生も少なくありません。
情報の信頼度を確認する:「巨人ファン」認定の3つの根拠
ネット上の「〇〇は巨人ファンらしい」という情報は玉石混交です。情報の確度を見極めるための3つのレベルを定義しました。
レベル1(高):本人の公言(動画・SNS・公式プロフィール・入団会見)
最も信頼できる情報源です。
- テレビ番組やトークショーでの発言(「実はファンクラブに入っていて…」)
- 侍ジャパン等の公式プロフィール記載(小園選手の例など)
- 入団会見でのカミングアウト(松本剛選手の例)
レベル2(中):メディア報道・インタビュー記事
スポーツ紙の記事やインタビューの文脈から読み取れるものです。
- 「〇〇選手(巨人の選手)に憧れて野球を始めた」という記述
- 「子供の頃は東京ドームによく通っていた」という記述 ※ただし、社交辞令的に憧れの選手を挙げている可能性もゼロではありません。
レベル3(低):噂・推測
根拠が薄く、ファンの願望やイメージが先行しているものです。
- 「出身地が東京だから巨人ファンに違いない」
- 「使用している道具の色がオレンジだから」
- 「プレースタイルが巨人っぽいから」
よくある誤解と「巨人ファン」の定義について
「球団ファン」か「特定選手への憧れ」か(球団愛と選手愛の違い)
「巨人ファン」と言っても、大きく2つのタイプに分かれます。
- 球団そのものが好きなタイプ(菊池雄星選手など):チームの勝敗に一喜一憂し、ファンクラブに入る層。
- 特定のスター選手に憧れるタイプ(村上選手、山川選手など):松井秀喜や高橋由伸といった「個」に憧れ、結果として巨人戦を見ていた層。
後者の場合、自分がプロになった時点で「巨人への憧れ」は「プロ野球選手としての理想像」へと昇華されており、特定の球団への執着は薄れているケースが多いです。
「巨人ファンなら巨人に行く」という誤解
「巨人ファンなのだから、FAやドラフトで巨人を選ぶはずだ」と考えるのは早計です。プロ選手にとって球団選びは就職活動であり、キャリア形成です。
- 出場機会(レギュラーになれるか)
- 契約条件
- チーム環境や指導者との相性 これらが優先されるため、「ファンであること」と「所属したい球団」は必ずしも一致しません。
FAQ(巨人ファンのプロ野球選手に関するよくある質問)
まとめ:
今のプロ野球界を牽引する選手たちの多くが、原辰徳、松井秀喜、高橋由伸、阿部慎之助といった巨人のスター選手を見て育った世代であることがわかります。
関東出身の選手はもちろん、放送環境の影響で地方出身の選手が「子供の頃は巨人ファンだった」と語るケースも少なくありません。
しかし、プロの世界に入れば彼らは「打倒・巨人」を掲げるライバルになります。かつての憧れを乗り越え、今や子供たちに憧れられる存在となった彼らのプレーには、少年時代の「熱狂」が原動力の一部として息づいているのかもしれません。
次に彼らが巨人戦でプレーする姿を見るとき、「実は昔、巨人を応援していたんだな」という視点をひとつ加えることで、プロ野球観戦がより味わい深いものになるはずです。
阪神ファンだった巨人選手も書いています。

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